TrueNASを使い始めて半年がたち色々とわかってきたので、いいところと悪いところを紹介します。自作NASの導入を考えてる方、TrueNASを使い始めた方におススメの記事です。
前回、前々回とは話はつながっていませんが、一応#3とさせていただきます。
TrueNASのいいところ
高機能なファイルシステム「ZFS」が使える
TrueNASはZFSをサポートしています。
ZFSとは?
zfsは主にUNIX系OSで利用できるファイルシステムの一つです。記憶領域を128bitのアドレスで管理しているので容量は無限(2^128バイト)です。記憶媒体を一台ずつ扱うのではなく、複数の媒体(HDD、SSD等)をまとめて一つのプールとして扱います。そのためシステムを稼働させたまま取り外しができます。(ホットスペア)
独自のRAID構成を設定することができ、RAID-Z(raid5の上位互換)やRAID-Z2(raid6の上位互換)が使えます。
データの更新はCOW(コピーオンライト)で行われます。またCOWを利用してスナップショットを短時間かつ低容量でとることができます。
簡単にいうと・・・
- RAIDに対応している
- 任意のタイミングでロールバックできる
- ボリュームの構成が容易
- ホットスぺアに対応している
- 容量が無限大
このようなZFSの利点を活用したNASを構築することができます!
クラウドサービスと連携できる
Cloud Credentialsという機能で外部クラウドサービスと連携してデータのやり取りができます。
連携してできること
- NASのデータをクラウドにコピーできる
- NASのデータをクラウドと同期できる
- クラウドのデータをNASにコピーできる
対応しているクラウド(2021年11月2日現在)
- Amazon S3
- Box
- DropBox
- FTP
- Google Cloud
- HTTP
- Mega
- Azure Block Storage
- One Drive
- OpenStack Swift
- SFTP
- WebDav
ほかにもあります。やり方は公式(後で紹介するかも)を見ればできると思います。
WebGUI が便利
大抵のNASはCLIを使うことなくWebGUIで操作できるので今更感はありますが便利です。truenasのGUIはダークテーマのマテリアルデザインなのでとても使いやすいです。(OMVとかN4Fはちょっと古臭かったり初心者に優しくないデザインだったりするのでかなり優秀な方だと思います。)
他にちょっとした良いポイント
- アプデが定期的に来る
- 機能が豊富
微妙なポイント
システム要件がほかに比べて高い
要求スペックが他のOSに比べて少々高めです。
ハードウェア | 最小条件 |
CPU | 2コアIntel64ビットまたはAMDx86_64プロセッサ |
メモリ | 8GiBメモリ |
起動デバイス | 16 GBSSDブートデバイス |
truenasのZFS RAIDを使うには(ソフトウェアRAIDを使う関係上)CPU性能とメモリが重要になってくるので気を付けた方がいいかもしれませんね。
要求スペックを満たしていなくても快適に動く場合がある
私の環境はまさにそれです。以下がスペックです。
CPU | Pentium G2120 |
メモリ | 4GB ECC |
起動デバイス | 120GB HDD |
構成 | 500GB*4 RAID-Z |
CPU,メモリ、起動デバイスのすべてが最小スペックより低いですが、私の用途ではこれでも問題なく使用できています。ですがメモリ4GBではキャッシュですぐにいっぱいになって速度低下に繋がるのでできれば8GB以上に越したことはありません。TrueNASは起動デバイスにキャッシュを作るのでHDDはおすすめできません。せめて64GB以上のSSDがあるといいと思います。
ずっと使うものなので私みたいにケチらず良い構成で組みましょう……

おすすめの買い方
自作NASは市販のNASとは違い、構成やHDDの数など1から自分で計画しないといけません。個人的には、基盤となるPC本体はヤフオク等の中古売買サイトにて購入し、足りないパーツを買い足すのがおすすめです。
基盤となるPCですが、中古で売られているサーバーの中から自分にあったスペックの物を選べばいいと思います。SATAポートの数、ECCの対応状況、CPUソケットの型番に気をつけてください。それで足りない起動デバイスやメモリを買って強化していく。。。。そんな感じです。私の構成だと初期費用に1万円弱掛かりました。
最後に
自作NASはたのしいので是非やってみてください!ここまで読んでいただきありがとうございました!
来年あたりに数万円規模の強化をしようと思っています。#4として記事にする予定です!
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